(事例7)コンビニエンス店舗を取り壊し、クリニックを誘致
今回は都心部から車で30分ほどの幹線道路沿いにある市街化調整区域の農地
の他、幾つかの土地を所有している70代の地主様のお話になります。
地主様自身も60歳代過ぎてから保有している農地を縮小したい考えが強く
なっていきました。そんな中で大手のコンビニエンスストアーの誘致の話があり、
「高い賃料が取れる」という話もあり地主様の方で建物を建築しリースバック方式で貸す事になりました。
開店後当初3年間は地元にも根付き、お店の経営も順調に進んでいました。
しかし、しばらくするとコンビニエンスストアの担当者からお店の売り上げが
全国平均より低いため「賃料を下げて欲しい」という連絡が来ました。
地主様からすれば建物も自己負担で建てている為収支が合わなくなってしまいます。
その為「賃料を下げれない」という事を担当者に話すと、
その担当者がこのままだと売り上げが低い為「撤退」せざる負えないという回答をしてきました。
その後も担当者と打合せしましたが担当者はこのままでは違約金を払っても「撤退」するという一点張りです。
地主様は渋々当初の賃料の1割ダウンで再度貸す事にしました。
その後も3年毎に賃料の値引き交渉が続きました。
また近くにドラッグストアーの出店もあり更に売り上げに影響しました。
そればかりではなく店舗前で若者が騒ぐ事により近所からのクレームもあり「悩みの種」になっていました。
やがて10年が経過して「契約の取りやめ」という苦渋の決断をされます。
その後不動産業者に依頼をして別のコンビニエンスストアの誘致を希望します
が入居者は見つかりませんでした。また地主様の店舗はハードルが高く、業種制限がある事も影響しています。
そんな中で内科系クリニックの誘致の話があり建物撤去費用を先生側で負担する事をお話したら地主様は快く受け入れて頂けました。
また地主様の知り合いの不動産業者も協力的に動いて頂けた事も成功した要因です。
今回の様にクリニックに貸した方が安定した賃料が望めるし、途中で「解約」というリスクも減ります。
コンビニエンスストの様に自分の費用で建物を建てる必要もありません。
またクリニックができる事で地域社会貢献にも繋がります。
今回の内容もマニアックな話で申し訳ございません。
今後も1話毎にご紹介致します。
また来月、弊社のホームページをご覧になって下さい。
~郊外の地主を救う クリニック土地活用(書籍) 第4章より~